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十六葉細単弁蓮華文軒丸瓦
まんのう町指定有形文化財(考古資料)
〈出土地〉まんのう町四条(しじょう)
〈指定年月日〉平成22年3月31日
弘安寺廃寺はまんのう町四条本村(ほんむら)にかつて存在した古代寺院である。境内(けいだい)は方一町(ほういっちょう、約109m)以上と考えられる。
出土した瓦は飛鳥(あすか)時代後半~奈良時代のもので、十六葉細単弁蓮華文軒丸瓦(じゅうろくようさいたんべんれんげもんのきまるがわら)は香川県木田郡三木町(きたぐんみきちょう)の上高岡廃寺(かみたかおかはいじ)、同県さぬき市寒川町(さんがわちょう)の極楽寺跡(ごくらくじあと)、徳島県美馬市(みまし)の郡里廃寺(こうざとはいじ)から出土した瓦と同じ木型で作られたことが確認されている。出土した瓦のうち、軒丸瓦と軒平瓦(のきひらがわら)の計15点の遺物が町の文化財に指定された。
讃岐の古代寺院の変遷(へんせん)を考える上で、欠かすことができない貴重な遺物である。
弘安寺廃寺跡